台湾でもペットブーム!? 日本と異なるペット事情

日本では、ペットブームが起きてから随分と時間が経過して、第二次ペットブームの真っ只中で今や猫ブームが起きているとさえ言われていますね。つまり、今まではペットとして犬が圧倒的に多かったわけですが、ペットとして猫の頭数が犬の頭数を追い抜く勢いです。

そこで、今回は台湾でのペット事情はどうなのかに焦点を当ててみようと思います。台湾でのペット事情に関して、ペットを取り巻く環境や状況、あるいはペットに関する問題点、日本と異なるペット事情などについて台湾現地からレポートします。

 

台湾でのペット事情

台湾でも日本と同じように、下記のような動物をペットとして飼育しているケースが最も多くなります。もちろん、下記以外の種類の動物でも、爬虫類や両生類、その他のレア動物をペットとして飼育しているケースもあります。

  • 鳥類
  • 魚類

台湾ではペットとして最も多い動物は犬になります。街を歩いたり公園を散歩すれば犬の散歩をしている人が多いことがよく分かります。台湾人は本当に犬が大好きなんだなと実感します。

台湾では、どのような種類の犬がペットとして飼育されているのでしょうか? 犬種に関しては絶対数では日本と同様に雑種が多く、犬の大きさという視点からは大型犬よりも小型犬が多くなってきています。

それでは、猫はペットとしてどのように受け入れられているでしょうか? 台湾に来た当初は猫を飼っている人はあまり見かけないなと思っていたのですが、実は猫をペットとして飼っている人も多いです。犬はリードを付けて散歩をしますが、猫はリードを付けてあまり外出して散歩しないので、あまり猫をペットにしている人が多くないと思っていました。

そして、意外にも台湾でペットとして飼育されているケースとして多いのが鳥類です。日本では鳥類のペットと言えば、アヒルかインコなどをイメージしますが、台湾ではオウムと九官鳥をよく見かけたりします。例えば、喫茶店などの店先でオウムや九官鳥を看板代わりに飼っていることがよくあります。

日本では熱帯魚が癒しペットというより鑑賞ペットとして飼育されていることが多いですが、台湾でも熱帯魚を飼育している方も偶に見かけます。ただし、日本ほど熱帯魚を含めた魚系ペットは多くないように感じます。

 

台湾でのペット産業

上記のように、台湾ではペットと言えば、犬と猫の比率が圧倒しています。そのため、日本と同じようにペットショップをかなり多く見かけますし、台湾ではまだまだペット市場は広がり始めたばかりですので、増え続けることでしょう。

ペットショップや大型スーパーなどのペット用品販売セクションでペット用品を購入することが出来ますが、それらの商品の9割くらいは犬と猫の商品です。このような状況からも台湾でのペット事情をよく示しています。

台湾のペットショップを覗いてみると、子犬や子猫が販売されていますが、日本と同じように純種で人気のあるペットはかなり高額な値段で販売されています。おおむね、日本のペットショップと同じくらいの価格で取引されているようです。

そして、ドッグフードやキャットフードの値段はと言うと…?
台湾と日本の物価の違いから2分の1くらいの値段で販売されているのかなと思っていたのですが、最も安いペットフードの価格比較をすると、実はドッグフードもキャットフードも日本とほとんど同じくらいの値段で販売されています。(少しだけ台湾の方が安い商品もありますが)

 

台湾でのペットに関する動物保護法とは?

日本ではペットに関する法律と言えば、動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)があります。この法律では、動物を飼っている人の管理責任や動物を販売している人の管理責任、動物との関わりの中での環境保持や各種許可などが規定されています。

台湾でも日本と同様の法律に相当する「動物保護法」という法律があります。法律の目的や内容は日本の動物愛護法とおおむね同じとなっています。法律の内容で目を引くポイントは、台湾ではペットを飼育してよい「年齢」が決められています!!

台湾では「20歳以上」の人しかペットを飼育してはいけないことになっています。逆に言えば、20歳未満の人でも20歳以上の人の下でペットを飼うことが出来るということになります。なぜ、このような年齢規定があるのか考えてみると、(私の推測ですが)本来、子供は理性的にではなく本能的に行動したりすることがあったりするため、動物虐待をする可能性が高いため、その責任を子供に負わせることが出来ないため、親や20歳以上の人の下で飼育するようにしているのだろうと思っています。

それにしても、台湾での成人年齢は18歳以上となっていることと、ペットを飼うことが出来る年齢が20歳以上と規定されていることの違いの理由は謎ですが…。

「犬や猫の肉を食べてはいけない!! 食べたら罰金!?」 2017年にこのような法律が出来ました(ポカ~ン)。台湾人は犬や猫の肉を食べることはないと台湾人から聞いたのだけど…。実際には、このような法律が出来る背景には肉を食べたり、生肉が販売されていたケースがあったため、敢えてこのような法律を規定したのでしょう。違反者は罰金が最大で25万元。

 

日本と台湾のペット事情の違いは?

  • ペットと野良犬や野良猫の境界線
  • 野良犬や野良猫への餌やり
  • 飲食店でのペットの扱い
  • 小学校での動物の飼育

台湾では野良犬や野良猫は、日本とは比べ物にならないくらい多くいます。そして、最も謎なことは特に野良犬の場合はペットとして飼育している犬でも、放し飼いで放置していたり、首輪さえも付けていなかったりするため、飼い犬なのか野良犬なのか分からないことがよくあります。飼い犬と野良犬の見分け方は、人を怖がらない犬は飼い犬の場合が多いです。

車のタイヤの横に立て掛けてある板を台湾ではよく見かけます。

(野良犬や放し飼い犬がタイヤに放尿プレイをするため防止用)

野良犬や野良猫が多いのが台湾社会の特徴ですが、野良犬や野良猫に餌を与えるのが野良動物と台湾人の人獣関係です。日本では条例などの法令で野良猫への餌やりは禁止されていることさえあり、一般的には無用に頭数を増やさないために野良猫には餌を与えないというのが社会の倫理として確立されつつありますね。残念ながら、この点については台湾は日本の社会とは異なる考え方なのです。

飲食店でのペットの扱いは今でもいつも気になることです。特に個人経営の食堂などではオーナーの犬が食堂内をウロウロ徘徊していることがよくあります。偶には、オーナーがペットを触った後、手を洗わないで、給仕をするなんてこともあったりします(笑)。比較的大き目の食堂やレストランではあまりそのようないい加減なサービスは見られませんが…。
関連記事:台湾のレストランや食堂で目にする日本ではありえない驚きの光景

小学校などでは、動物とのふれあいや、動物を通して学びの場を作るという意味合いの教育の一環として何らかの動物を飼育しているケースが多いですね。私も動物が好きだったため、小学校の頃は飼育係を務めていました。ところが、台湾では動物を学校で飼育しているケースをほとんど見かけたことがありません。敢えて言えば、校内に小さな池があり、その池の中に鯉やメダカのような魚がいる程度です。

以上、台湾と日本での動物やペットに関して異なるポイントをいくつか挙げてみました。日本人の視点からは時代錯誤だと思えるようなことも、国民性や考え方の違いと捉えることもできます。

コメント

  1. 飛燕 より:

    食堂にペットを連れてきて飯食っている馬鹿な台湾人にむかつきますね。
    不衛生だし犬を嫌いな人もいます。ただの自己満足。

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。
      食堂やお店の外に犬を待たせておけばいいのですが、店内に連れてくるのは抵抗がありますね。
      お店の床に伏せさせておけるくらい大人しい犬ならまだしも、携帯用猫ケージをテーブルの上に置くお客がいるのは倫理観が欠如しているとしか思えませんね。
      そのようなお店ばかりではないですが、店のオーナーも特に犬連れのお客に注意しないのが台湾流!?
      10年後くらいに、台湾でも衛生面での国民の考え方が変わるのかもしれませんね。「トイレにトイレットペーパーを流しましょう」というように過去の慣習と国際標準のズレに国を挙げてメスを入れたのも今年からですし…。

  2. きっと猫もやっているはず より:

    他国の習慣に口出しするつもりは毛頭ないのですが、2年ほど前に枋寮の漁港へ行った時、魚屋の鮮魚台の上で犬が寝ていたのには驚愕しました。あまりに驚きすぎて笑ってしまいました。

    • いいぞっ より:

      コメントありがとうございます。
      いろいろ考え方や習慣が異なる部分はありますね。
      犬にとっては毎日快適に過ごすことが出来る、犬小屋だったのでしょう(笑)。

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