台湾暮らしの生活環境は快適か不快か? 日本とは異なる「住」

台湾での暮らしに関する生活環境について、台湾での現状を個人的な経験を元に、台湾現地からレポートします。

生活環境と言うと、漠然と理解できるかもしれませんが、具体的に説明しようとすると難しいですね。今回は、主に生活をする上での空間的環境と物理的環境についてご紹介します。

 

台湾人と日本人の国民性の違いや生活費についての生活環境

今まで、日本人の視点から台湾での暮らしやすさについて、文化や国民性の違いによる人間関係などソフト面での違いや生活費については、幾度か記事にしてきました。

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生活環境とは?

改めて、生活環境とは何かと問いただしてみると、具体的に答えられないのがむずがゆいですね。

生活環境(せいかつかんきょう)とは、人間が生活を行っていくうえでの周辺における物質面・精神面における環境の全体的な結びつきのことを言う。

参照元:ウィキペディア

上記の通り、天下のWikipediaさんも、具体的な解説ではなく、かなり薄めた抽象論に徹しています(笑)。

やむを得ないので、生活をする上で空間面・物理面について、個人的に重要だと思う生活機能や環境について、具体的に挙げてみようと思います。

  • 大気
  • 騒音
  • 自然との触れ合い
  • 買い物の便利さ
  • 衛生・清潔さ
  • 病気時の対応
  • 交通機能・安全性
  • 治安の安全性

台湾での生活環境は快適なのか?

生活環境と言って、ざっと思い浮かぶのは、上記のような環境や生活機能です。それでは、一つひとつ日本との比較を交えながら、台湾の生活環境について、個人的に感じたことをご紹介します。

大気

単刀直入に言えば、台湾の都市部の大気汚染は酷過ぎます!!
新聞の一面には、毎日、天気予報と同じ扱いで、PM2.5の汚染濃度が報道されています。

雨が降っている日や湿度が高い日はまだマシですが、天気が良く空気が乾燥している日は、目や鼻が埃っぽくてムズムズすることが多くあります。

全般的には、台湾島の西海岸一帯はPM2.5の濃度が酷く、東海岸は大気が比較的澄んでいるようです。台湾では、人口が西海岸に密集していますので、西側では特にバイクやバスの排気ガスや中国大陸からの汚染物質が飛散してきているのでしょう。

最近は、空気が乾燥していると、常に喉がイガイガして、偶には腫れているように、軽く痛みを感じるのは、汚染された大気が関係しているのでしょう。これは、私にとって台湾の暮らしの中で、最もポイントを下げてしまう点です。

騒音

大気汚染と並んで、台湾の生活環境の中で、ストレスが溜まる点は、「騒音」に関する問題です。日本とは比べ物にならないくらい、台湾では騒音公害が酷いです。

それは、住居の中でも住居外の生活でも同じです。東南アジアを旅行されたことがある方であれば、感じることだと思いますが、車やバスやバイクのエンジン音やクラクション、あるいは救急車のサイレンなど、挙げれば切りがないくらい騒音だらけです。

例えば、外出して、静かな環境でゆっくり本を読んだり、時間を忘れて物事を考えられるような環境がほとんどありません。

一方、住居の中では、どうかと言うと、都心から離れた郊外や、超高給マンションなどに住んでいない限り、静かな環境に身を置くことは難しいのが現状です。

安アパートやマンションでは、窓を開ければ、外から車やバイクの音が耳に入ってきます。そして、窓を閉めておいても、両隣の部屋あるいは上下の部屋のDQN住人が爆音で音楽を聞いていたりして、静かな環境を手に入れることは、なかなか難しいです。

あるいは、近くの寺廟や教会などが定期的に宗教的なイベントをして、これまた爆音を発することも、度々あります。また、台湾では事ある毎に、祝日になると夜中でさえ、爆竹を鳴らしたりするのも、何気にストレスに感じることさえあります。

台湾人は、日本人と比べると、騒音に関する許容範囲が広いのだろうと思います。そして、生まれた時から、うるさい環境で育ってきたため、音に関してはあまり気にならないのかもしれません。

自然との触れ合い

生活をする上で自然との触れ合いは、生活環境の良し悪しの基準になると聞いたことがあります。台湾でも日本でも、あまり変わらないと思いますが、住んでいる場所により大きく異なりますね。

郊外に住んでいれば、良い意味でも悪い意味でも、自然との共生を強いられます。一方、都会に住んでいれば、自然からかけ離れた生活をせざるを得ません。

都市部で生活していて、自然との触れ合いが出来るような場は、公園くらいでしょう。台湾の公園には様々な植物や果物が植えられていたりします。初めて見た時には、珍しさを感じていました。

関連記事:台湾の田舎暮らしはどう?-日本の田舎との違いと特徴をザックリ解説

買い物の便利さ

台湾で生活していて買い物に困ることは滅多にないです。と言うのも、どこへ行っても、どこに住んでいても、コンビニがあるからです。

世界の中で、人口当たりのコンビニ密度が最も高いのは台湾ではないでしょうか。ほとんどのコンビニは24時間営業していますので、お腹が減れば、コンビニへ行けばいいだけです。しかも、主要な生活用品がほとんど揃っているというのも便利です。

都市部での生活であれば、コンビニだけではなく、薬局、食品スーパー、お弁当屋、ファストフード、必要と思われるモノは何でも手軽に手に入り、生活機能は非常に便利です。

衛生・清潔さ

日本人にとって、台湾での衛生面は生活のし難さを感じる点です。台湾では、ローカル食堂やレストランでも蝿が飛んでいるのは当たり前ですが、パイキング形式の自助餐などでは、惣菜に蝿が止まっていても、店員は手で追い払うだけです。

あるいは、以前、ローカル食堂で唖然としたことですが、自助餐の料理の周りにゴキブリがウロついていて、客の前で店員が手で叩き潰して、ドヤ顔をしていたのを思い出します(笑)。

台湾の「食」での衛生面に対する考え方は、この程度だと諦めた方が良さそうです。

台湾のトイレ事情を知っている方もいると思います。トイレではトイレットペーパーを便器に流してはいけないという習慣です。トイレの下水管が細いため、直ぐに詰まってしまうため、トイレ内のゴミ箱に捨てなければならないというルールになっていました。

実際には、台湾での最近のトイレットペーパーは水に溶けるように作られているため、トイレに流しても詰まることはないと思うのですが…。

最近、台湾政府は、この悪しき慣習を変えるため、国民にトイレットペーパーをトイレに流すように呼びかける政策を打ち出しました。ようやく、台湾特有のトイレの習慣が、衛生面では国際基準に追いついてきたという気がします。

関連記事:台湾のトイレ事情‐トイレットペーパーは流せる流せない?

病気の時の対応

台湾の医療技術は高い上に、診察料が安くいため、病気の時には安心して診察を受けられます。

しかも、軽度の病気や体調不良であれば、日本にはない中医クリニックで受診することできます。

関連記事:台湾旅行をする方へ|滞在中に注意すべき病気と対処法

交通機能・安全性

一言で言えば、下記のようになります。

  • 交通機能   : ◎
  • 交通の安全性 : ×

悠遊カードが一枚あれば、ほぼどこへでも行けるのは非常に便利です。台湾の在来線である台湾鉄道も悠遊カードが利用できますし、台中市内に限り、悠遊カードを利用すれば、無料でほぼどこへでも行けます。交通費が無料という制度は便利過ぎて、社会主義国家かと勘違いしてしまいます(笑)。

一方、台湾の交通事情や台湾人の交通マナーは酷過ぎます。特に、歩行者として道路や歩道を歩いている時は、注意しないと直ぐに事故に巻き込まれてしまいます。特に、バイクは信号を守らない人が多く、歩道では信号を無視するバイクに巻き込まれそうになることは日常茶飯事です。

治安の安全性

実際に台湾で生活していて治安や安全性について感じることは、日本のほとんど同じだと感じます。つまり、日本と同様に台湾の治安は良い方だと思います。

ただし、油断をしていると事件や事故に巻き込まれる可能性が高くなります。また、大都市部で生活していれば、事件や事故に巻き込まれるリスクは更に高くなります。偶には、訳の分からない事件が発生します。

環境サービス

環境サービスと言うと、一般的には、ごみの回収などですが、それ以外にも自治体の環境保護局が環境維持のために様々な公的サービスをしています。主なものを下記に挙げておきますが、詳しくは下記記事を参照してください。

  • 一般ごみ・資源ごみの回収
  • 粗大ごみの回収
  • 街の美化清掃
  • ゴキブリなどの害虫予防
  • ヘビなどの害獣駆除・回収

 

まとめ

日本での生活と台湾での生活を単純比較することはできませんが、日本と比べて台湾の生活環境の違いを、少しは分かってもらえたのではないでしょうか。

上記の通り、衛生面、交通事情、治安面、病気の対応など、気を付けておけば、自己防衛できることと、大気や騒音など個人の努力ではどうしようもない部分があります。

長く生活していればいるほど、現地の生活や習慣に慣れてきます。その反面、馴染めない生活環境もいくつかあり、慣れない環境は、やがてストレスとなり、精神的・身体的に影響を及ばしてきます。私の場合は、上記で挙げた、大気汚染と騒音問題だと、最近つくづく感じます。

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