台湾の大学の年間スケジュール|大学教員は年間3ヵ月半もの休暇!?

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一般的な台湾の大学の年間スケジュールについてのレポートです。台湾への留学を検討している方や台湾の高等教育機関への就職を見据えている方もいるかもしれませんので、私の勤務している大学の例をベースに大学の年間スケジュールを簡単にご紹介します。

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台湾と日本の大学での学期始まりの違い

一般的に、日本では前期と後期の2学期制となっている大学が多く、大部分の大学では前期は4月から始まり、後期は10月から始まります。そして、大学の長期休暇は、夏休み、冬休み、春休みに前期と後期の間に学園祭などがあり、その期間は1~2週間程度休みがあったように記憶しています。

それでは台湾の一般的な大学では、年間のスケジュールはどのようなものでしょうか?
台湾の大学はアメリカなどの欧米諸国と同様に、一般的には9月が年度の始まりとなっています。つまり、9月から「第一学期」が始まり、毎年2月頃の旧正月明けから「第二学期」が始まります。その期間中に18週間つまり18回の講義が組まれているのが一般的ですが、祝祭日の関係で曜日によっては17週(17回)や16週(16回)の授業しか組まれていない場合もあります。

 

台湾の大学の第一学期(前期)のスケジュール

上記のような新しい年度の始まりは、日本と台湾では異なることはよく知られていることかもしれません。それでは、大学の「行事暦」を基にもう少し詳しく見てみましょう。一般的には、台湾の大学では新年度は9月から始まりますが、実際には大学の年間日程を確認すると、厳密には8月1日から1月末までが第一学期となっています。そして、2月1日から7月末までが第二学期となっています。

実際に授業が始まるのは、9月中旬からの場合が多いです。この時期が最も大学内では慌しくなる時期で、例えば、学生が授業の受講登録をしたり抹消をしたりします。この登録や抹消期間は概ね1週間程度の猶予期間が設けられています。そして、学期の折り返し時期である11月中旬頃には中間テストの試験期間が設けられています。1月に入り1週目が終わる頃には第一学期の授業が全て終了します。

その後、1週間の期末テストの試験期間が設けられており、学生は試験期間が終わる1月中旬頃には、その学期の全ての日程が終了します。そして、期末試験が終わり1週間の成績評価をする期間が過ぎると、教員も第一学期の全ての日程が終了します。

 

台湾の大学の第二学期(後期)の一般的なスケジュール

そして、多くの大学では旧正月前後に当たる毎年1月中旬から2月中旬頃までの約1ヶ月間は冬期休暇になります。2月中旬から下旬頃には第二学期の授業が始まり、第一学期と同様に非常に慌しい時期が始まります。

学生が科目登録をしたり科目の抹消をしたり、学生の受講人数が一定人数に満たない場合は未開講となったりし、いろいろとバタバタしますが、第二学期も授業が始まり2週間程度経過すると、落ち着いてきます。第二学期も第一学期と同様に、原則的には18週間(18回)の授業日程が組まれています。

第二学期に特徴的なことは、4月上旬に清明節(日本でいうお盆休み)があります。2016年には約1週間程度の休暇になっています。そして、学期の中間地点に当たる、4月中旬には期末テストの試験期間が設けられています。その後、6月中旬には第二学期の授業が全て終了します。学期の授業が終了すると1週間の期末テストの試験期間があり、学生にとっての第二学期は全て終了します。

大学教員にとっては、その後1週間の成績評価期間が設けられており、成績評価を終了すれば、第二学期の日程は全て終了します。また、第二学期は卒業予定学生(主に4年生)と卒業予定ではない学生(主に1~3年生)では、授業の終了時期や期末試験期間が少しだけ(2~3日)異なります。

 

台湾で大学教員をすると年間3ヵ月半もの休暇がある!?

大学の1年間の全日程が終了するのが6月末頃になりますので、7月と8月それに9月中旬頃までは講義などはありませんので、大学の教員は、この期間は休暇を取ることが出来るようですが、実際には集中して研究活動が出来るのは、この時期になります。

また、その他の行政(事務)業務をこなすこともあるため、2ヵ月半の期間がまるごと長期休暇になるようなことは望めないでしょう。ただ、行政の業務が立て込んでなければ、この時期には自分の好きな研究に没頭できるとも言えます。それに、第一学期が終了した後の1ヶ月間の冬期休暇を含めると、1年間では最大で3ヵ月半の休暇(研究期間)が確保できるかもしれません。

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