実用視聴華語と当代中文課程|台湾の中国語語学学校で使用する教科書の紹介

台湾で中国語を学習する場合の語学学校で使用している教科書について、台湾現地からレポートします。台湾に語学留学する場合、受入先である語学学校の多くは大学附属の語学センターになり、それらの語学センターのみに学生ビザを申請するための証明書を発行することが認められています。そして、それらの語学センターは、ほとんどの学校で同じ教科書を採用しているようです。

台湾での中国語の教科書「新版實用視聽華語」

私が台湾で中国語の語学研修を受けた大学附属の語学センターも、ご他聞に漏れず、「新版實用視聽華語」という台湾では非常に有名な教科書を使用していました。その当時は、他のほとんどの語学学校でも同じテキストを使用しているようでした。

この教科書は、台湾師範大学が製作した書籍で、台湾の中国語(繁体字)を学習するテキストとしては、かなり昔から使用されているものです。そのため、私が使用していて感じたことは、内容的には少し時代遅れの部分も見受けられました。

 

新たに出版された「當代中文課程」

そして、今回、台湾で中国語の語学留学をする場合に知っておいて損はないニュースを見つけたので、ご紹介します。

国立台湾師範大学国語教学センターの標準中国語の教科書が、台湾の文化を取り入れたものに一新された。1956年に設立された国立台湾師範大学国語教学センターは、中華民国台湾における外国人に対する標準中国語教育で長い歴史を持つ。

国語教学センターでは今月、これまで15年間に渡って使われていた教科書に代わり、新たな標準中国語の教材「当代中文課程」を出版した。この教科書は、この一年あまり同センターで試験的に使用されていたという。

同センターの陳浩然・主任によると、新たな教科書は全部で6冊、前半の3冊は主にオーラル・コミュニケーション、後半3冊は主にライティングのトレーニングに重きが置かれているという。

また、文章と写真が充実しており、台湾の特色に加え、「新移民」と呼ばれる近年、主に東南アジアや中国大陸から台湾に移り住んだ人たちの文化、またパン職人世界大会で優勝した呉宝春さんの奮闘のストーリーなども内容に加えられている。このほか、多くの故事成語やダジャレ、台湾の地名の由来やハイテク用語が取り入れられた他、一部の単語の発音についても、台湾の人々の普段の話し方に近づけたという。

陳・主任は、「これまでの教材には時代遅れの内容が記載されていた一方で、『クラウド』や『モバイルデバイス』といった新語や、台湾の名所、風景などはほとんど紹介されていなかった。内容をより実用的なものとすることで、現代に則した教科書になる」と説明した。

10日に行われた発表会の席上では、留学生12人がお芝居で新たな教科書の内容を紹介した。なお、この「当代中文課程」は既に世界各地で出版されているという。(中央廣播電台より)

 

上記のニュースの通り、今まで「實用視聽華語」は15年間使用されてきたとのことです。そして、2015年6月からは「當代中文課程」が正式に採用され使用されるとのことです。

台湾師範大学は台湾では中国語教育に関して、最も権威のある教育機関であるため、今後は少しずつ当代中文課程という教科書の使用が他の大学附属の語学センター(語学学校)でも広がっていくものと思われます。

 

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