台湾に自動販売機が少ない理由と飲み物が安い現実

台湾では日本に比べて自動販売機が非常に少ないです。そして、飲み物の価格は日本と比べると非常に安いです。ということで、台湾の飲料自動販売機と飲み物の関係について考えてみます。

 

日本では、なくてはならない存在の自動販売機ですが、台湾で自動販売機を見かけることはあまり多くありません。私が台湾で自動販売機を見かけた場所は、駅構内のプラットホーム、高速道路のサービスエリア、ショッピングモールの駐車場、大学などの施設内くらいです。つまり、日本のように道路の路肩に自動販売機が設置されているような光景を台湾で見たことがありません。

 

それでは、その他の外国では自動販売機はどのような場所に置かれているか?
私の訪問したことがある国では、外部に自動販売機が設置されている国はほとんどない印象です。自動販売機が建物の内部ではなく外部に設置されていないもっとも大きな理由は、治安・防犯上の問題でしょう。犯罪の多い国では、盗人に自動販売機を直ぐに壊されてしまうかもしれません。とは言っても、台湾に住んでいて日本と比べても、それ程治安が悪いと感じたことがないのですが、やはり台湾でも自動販売機は人の目に届くところにしか設置されていません。

 

少し視点を換えて、台湾の飲み物文化について考えて見ましょう。台湾ではこのブログでも何度も紹介してきましたが、どこに行ってもドリンクスタンドと呼ばれる飲み物屋をたくさん見かけます。多くのドリンクスタンドでは、700ml容器で烏龍茶や紅茶などであれば20元程度、フルーツ系ドリンクやタピオカティーなどは35~40元程度です。円安の現在でさえ日本円換算しても価格が安く感じます。台湾では、自動販売機で販売されているペットボトル(600ml)は25~30元くらいからですので、ドリンクスタンドの飲み物といい勝負だと思います。私も飲み物を購入する時は、コンビニでペットボトルを購入するかドリンクスタンドで出来たての飲み物を購入するかいつも悩むところです。

マンゴーシャーベット:40元
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コンビニのグァバジュース:25元
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それでは、台湾ではドリンクスタンドの飲み物は非常に安い価格で販売されていますが、利益は出るのでしょうか。そこで、ドリンクスタンドで飲み物を注文した時に店員さんの動きを観察してみました。作るのに面倒くさくない飲み物であれば1分くらいで出来上がります。そして、ジュースなどを作る原料はどうでしょうか?ジュースの場合は、香料入りの液糖(?)と水と氷だけの場合が多いです。

 

そして、この原料となる香料入り液糖は業者専門の卸売りスーパーに行くと販売されていて、5Lくらいの容器でもそれほど高い値段ではないです。そのような卸売りスーパーではタピオカティなどで使っているような紅茶の茶葉や高山茶の茶葉も販売されていて、価格の安いものはベトナム産です。つまり、ドリンクスタンドで販売されている1杯の原価はかなり安いものと予測できます。もちろん、ドリンクスタンドでも、本物の果物を使っている飲料はそれなりの価格で販売されています。

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最後に、台湾では日本のようには多く自動販売機を見かけることがありません。その理由は、自動販売機に対する盗難の問題もあるでしょうけれど、ドリンクスタンドやコンビニが多く、自動販売機のランニングコストを考慮するとあまりメリットが大きくないためではないでしょうか。そして、ドリンクスタンドの原価は非常に低いため、利益率が高く、リスクをとって自動販売機を設置するよりもドリンクスタンドでチェーン展開した方が儲かるためだと思います。

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